ドミニク・チェン自選文集1 発酵・能・旅

Written byドミニク・チェン
「発酵」と「喚起」の観点から人の創造力について研究と実践を続ける著者が自ら選んだ論考とエッセイ。『暮しの手帖』『ユリイカ』『日本経済新聞』『世界』などへの寄稿から。
- 學*酵出版局
- 學*酵のオンラインストア(現在SOLD OUT)
今春「學*酵」にお邪魔したとき、ドミニクさんから直々に頂いた小冊子。
タイトルの通り、多くは「発酵」をキーワードにした小文で占められている(そのどれもがドミニクさんらしい滋養に満ちた文章で、心がドライブする感じがする)。その序説としてWWWとオープンソースについて軽く触れられている下りがあって、10代のころ、ドミニクさんのご活動を通してCreative CommonsやFree Culture運動について知った身として(cf. フリーカルチャーをつくるためのガイドブック)、ちょっと嬉しかった。
- モンスターの語源は monstratio, 「見せる」という意味。合理的なプロセスを経ず、ただ出現するものがモンスターだとすれば、de-monstrationは論理的に自称を脱神秘化ならぬ脱モンスター化する作業を意味する (p.21)
- 「能はつまらなくできている」(p.30)
- (Design thinkingやArt Thinkingに関して、飛びついていると)自らの「固有の風味」という最大のイノベーションから遠のくばかり(p.52)
- ドミニクさん、CHIでも発表してるんだ
- バーチャルは「仮想」と約されがちだが、「実質的に同じ」という意味でもある(p.64)
- randomと一緒で、virtuallyのあの用法ってあまり日本語話者に知られてない感じがする
稚拙に表現された好奇心は、相手を傷つけることがあることを、身を以て学んだ。 p.70
わたしは未来とは予測するものではなく作り出すものだと考えているので、何が変わらないかを考えるのはなかなか難しい。 p.94
- バックチャネリング(発話中に別の人が返す反応のこと)