橋本 Hashimoto   Baku

橋本 Hashimoto   Baku

落ちた応募 (メモ)

このページは個人的なメモ書きです。何かあればご連絡ください。

賞、グラントに落ちたという情報や、その応募書類って、実は誰かの参考になるんじゃないか

恨みつらみとかではなくて、自分がこういう内容で応募したものはこの制度には引っかからなかったですよっていう先行事例をただ素朴に載せておくのは、あまり悪いことにはならないと思う。審査した側にもこれからされる側とってもそれなりに有用な気さえする。公表した当人だけは恥ずかしいが

  • 第2期 New Way, New World
    • 文化庁文化芸術活動基盤強化基金によるアニメーション作家の育成支援プログラム
    • Addition and Subtraction - 積層と切削を応募
    • NWNW 二次審査 原稿
    • 最終審査に進んだ方は、落ちた場合でも個別にフィードバックを受けることができる。その内容がとてもよかった(公開できるか伺ったところ、難しいとの返答)
  • D&AD Award 2024 Digital Design
  • 2024年度 CCBT アーティスト・フェロー
  • ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS 2025
  • ADC Young Guns 2016にも落ちたことがある
    • 川村 真司さんに推薦いただいて、応募費をディスカウントをしてもらって(最終数万円)応募したけど落ちた
  • imai - Fly ft. 79, 中村佳穂文化庁メディア芸術祭 エンターテイメント部門に出品したことがあるけれど、箸にも棒にもひっかからなかった
    • アニメーション部門に出すべきだったかも

第2回 Tech Direction Awards

正直なところ、技術レベル的にも表現としてもこれは何かかしら引っ掛かると思っていた。
「テクニカルディレクションについてのポイント」とかでは、テクニカルディレクターという職位を半ば否定するうに、個人プレーを対置させるような書き方をした。これが落とされたということは、単に技術や表現として優れているかではなく、ある程度のチームのなかでいい「ディレクション」が行われていたか、という所に主眼がちゃんと置かれている審査方針なんだなと思った。「OLM Smoother v2」が受賞していたのも良かったと思うし。

-2-1. 応募部門(複数応募可能) *

オンスクリーン・エクスペリエンス部門

2-2. プロジェクト名(作品名) *

MONO NO AWARE / かむかもしかもにどもかも! (imai remix)

2-3. プロジェクトオーナー名(クライアント企業名または作品保有者名)

〈空欄〉

2-4. プロジェクト概要(200〜600字目安)

このプロジェクト、Unicodeという文字コードへの個人的な関心から生まれました。世界各地の文字を網羅した、いわば「世界最大のあいうえお表」ともいえるUnicodeは、40年にわたり地域や民族を越えて策定が進められてきました。その過程には、ラテン文字圏偏重だった情報技術への反省や、合意形成をめぐる困難といった歴史が幾重にも折り重なっています。ここ数年ぼくは時間をみつけては仕様書を読み耽り、こうした標準化に奔走した人々へ思いを馳せていました。

この曲は、MONO NO AWAREによる早口言葉の歌をgroup_inouのメンバーであるimaiさんがリミックスしたものです。制作にあたっては、グラフィックデザイナーの鈴木哲生さんから助言をいただきながら文字符号化の歴史について調べ、AI研究者である徳井直生さんと開発したツールを使い、形や意味の似通った文字を一つひとつ拾い集めてコマ撮りしています。

タイポグラフィ、機械学習、ストップモーション、CNCといった、様々なテクノロジーへの興味と開発が一体となって、この短いアニメーションが完成しました。

2-6. 制作クレジット

監督 / アニメーション / ツール開発: 橋本麦
イラストレーション: 鈴木哲生
機械学習技術協力: 徳井直生
音楽: MONO NO AWARE, imai

3.1. テクニカルディレクションについてのポイント

制作にあたっては、14万字ものUnicodeグリフから似た文字を選りすぐり、仮現運動によるアニメーションを素早くつくるためのソフトウェア「Unim」を開発しました。似た文字の推定にはCNNやVAEをベースとしたシンプルな近縁度測定のほか、古典的なpHash技術、コードポイントや読みが近い文字の列挙など、いくつかの検索システムを併用しています。

アニメーションを実際にペンプロッターで紙に出力する際には、After EffectsやHoudini、3Dプリンター用のスライサー(Slic3r)からNumPy、OpenCVといった、異なるジャンルのツールを時に誤用しながら、柔軟に組み合わせました。

全体的なテクニカルディレクションとして、アニメーターに代わって制作フローを自動化(Automated)するのではなく、あくまでアニメーターがマニュアルに動きを作り上げるその脇で、補助をして差し上げる(Aided)、ある意味でComputer-Aided Designの原点に立ち返るようなワークフローの確立を指針に据えました。

今回は、多人数からなるチームをまとめあげる「テクニカルディレクション」ではなく、ディレクター一人で、ツールの構築と使用を完結させています。そうした制作体制ゆえに、約一ヶ月という制作期間の中で、コンセプトや技術面における新奇性だけではなく、視覚的な心地よさのあるアニメーションに仕上がったと考えています。