Making-of: fhána – If We Could Weave Rainbow
fhána – 虹を編めたらの制作メモ。技術的な話のみに絞ります。
撮影
白ホリと円形ドリー。後で同ポジ感の調整や、わざとらしいデジタルズーム感を入れ込みたかったので、FS7とA7SⅡの2カメで、4K/59.94pで収録。
素材撮り
2D、3D含めて、物撮りを多用しました。圧倒的に情報量が多いし早いので。
ガソリン
水たまりに張った油膜のあの構造色。絵具使ったマーブル表現や、シャボン液の表面のテクスチャ感はわりかし多いですが、ガソリンは特に水と交じり合ったりで複雑でグロテスクな模様が良かったので採用しました。Davy EvansがThe xxのアートワークでやってまいました。
底に黒い塩ビシートを敷いた水槽の何も無い水面を撮影し、その後スポイトでガソリンを垂らした所を撮影。2つの素材を差の絶対値
で合成し差分を取ってやると、水面の色や照明の偏りが消えて、虹色のみが現れる。
ガソリンは専用タンクをガソリンスタンドに持って行くと普通に1L買えました。あと、ガソリンを垂らした後の水は絶対にそのまま下水に流さない事。別容器で保管して、ガソリンスタンドに持って行くと引き取ってもらえます。(各々の責任で確認取ってください…)
今回使ったもののうち、かなり使える素材をアップしたのでご自由にどうぞ。
Photoscan
時折出てくるグニュグニュしたコア。
以前group_inou – EYEでやったのと同じ手法で、くしゃくしゃに丸めたトイレットペーパーやコピー用紙を様々な角度から撮影、Photoscanというソフトで3D化すると、気持ち悪い感じのポリゴンを生成出来る。それを捻ったり球体化したり。
千切った紙みたいにあべこべにUVが自動配置されるので、そこに樹皮や葉脈のテクスチャを貼りこんでオフセットさせると有機的でグリッチーな感じになる。Dirk Koyのこの作品を参考に。
これもどうぞ。
コンポジット
比較(明)を多用。彩度をあまり持ち上げ過ぎ無いように。
リファレンス
- Zeitguised : 半具象的テクスチャ感
- “The Temple” – Marbert Rocel : 同上
- Jodeb : 塵感
- Slay Belles Promo : 氷感
- Intel – TagHeuer : エディット
その他
- SlackやBasecamp便利だけど面倒くさいから、LINEで良いじゃんって話。(勿論少人数での話に限りますが)