学生でも出来るプロジェクションマッピング
誰かに見せる体で書きますが、結局自分へのメモ書きです。 といっても、僕自身プロジェクションマッピング(以下PM)に関する資料がほとんど無い中、苦労した経験があるので。「PMってどういう風に作ったら良いの?」という部分に絞って書きます。
これまで2回、小規模なPMをやってきました。その一つが去年の芸術祭に出品したこの作品です。
現実的な話、全体で2万5千円ほどかかりました。5人で制作したので、一人5千円です。表現・クオリティに関してはまだまだですが...。僕達のこの作品の制作方法を前提に話を進めていこうと思います。
どんなソフトが必要なのか
After Effects、Cinema 4D、Quartz Composerの3つのソフトを使いました。それぞれどのように使い分けたかというと、
- Cinema 4D: 立体的な映像をつくる
- After Effects: 平面的な映像をつくる・映像全体の調整をする
- Quartz Composer: スクリーンにぴったりと投影されるように映像を変形し、再生する
このソフトは、実は学生でしたらAfterEffects以外無料で手に入れられます。(詳しくはぐぐってください) 勿論このソフトに限定しなくても、Cinema 4Dの代わりに3dsmaxを使ってもいいですし、Quartz Composerでなくとも、PM専用の再生用ソフトもあります。
どの程度ソフトを使いこなせているべきか、という話ですが、メンバーの中に一人でも良いので、がっつりソフトを使いこなせている人はいた方が良いと思います。全員が使いこなせなくても、一人がテンプレートを作ってしまえば、システムを完璧に理解していなくても制作はできるからです。
また、スクリーンの形状によっても求められるレベルは変わってきます。床面や壁など、一平面上に投影するのであれば従来の映像制作とあまり変わらなかったりします。一方、球体やポリゴン状のスクリーンだと、かなり求められるレベルは高くなります。
基本的な原理
PMでは、投影した映像がぴたりとスクリーンに合っていますが、原理はとても簡単です。
- ソフト内でスクリーンとプロジェクターの位置関係を再現する
- プロジェクターの位置にカメラを置き、その視点から見たスクリーンを書きだす
理論上はこれでぴたりと映像をあわせることができます。が、現実は微妙にスクリーンが傾いていたり、プロジェクターの位置がずれているなどの誤差で、間違いなく映像は合ってくれません。そこで、次の工程が必要になります
- 映像がスクリーンに合うように、現場で調整する
スクリーンの表面を立体的に変位させる方法
YouTubeのPM動画を観ていると、建物の表面がレンガのように崩れ落ちたり、捲れていく等の演出をよく目にします。これはトリックアートの手法を元にしています。映像世界の消失点と、現実世界の消失点が重なることによって、映像と実物がリンクして見えるのです。
難しいところは、現実のスクリーンは視点を変えると ... Stab