アーティストのためのUI/UX体系 (Scratchpad)
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- プロも知らないFigma/Illustratorの機能10選 なんてtipsの存在は、progressive disclosureの失敗だと常々思っている
草稿
Apple Human Interface Guidelinesや、Google のMaterial Design、あるいは驚き最小の原則やジャムの法則のように、UIを設計する指針には既にいくつもの体型が存在します。しかし、アーティストが使う制作ツールは、市井の人たちが生活の中で、プロが仕事として使う道具とはまた違った考え方が必要になるはずです。体系立てられるほどまだ整理はついていませんが、制作ツールを設計する上での基本原則になりそうなコンセプトを雑多に書き残しておきます。
- 決めてかからない
- Orthogonality
- とりとめのない自由
- UIの帯域幅を広げた設計
- 操作距離を固定しない
- ある操作に必要な手数を最小化させる
- 操作の種類ごとに必要な手数に偏りをつくらない
- アーティスト自身が必要に応じて操作の操作距離をデザインできるようにする
- 構造の隠蔽
- 構造ではなく目の前に見える結果を直接編集できるようにする
- 構造上のキリの良さを意識させない
- Encupsulation 機能を提供し、より高次の構造のチューニングに集中できるようにする
ここからは、baku89.iconの個人的な意見
- 効用や効率ではなく、制作の愉快さを優先する
- 『効率が倍になったところで、作業単価も限りなく半分に近づく』
- その効率化が賃労働者自身の功ではなく、設備投資によってもたらされたものであれば、どれだけある作業にかかる時間が圧縮されようと、結局同じ時間だけ働かされることになる
- 20年代のVFXアーティストは、どれだけ少なく見積もっても20年前の4倍以上の効率で作業をすることができる。しかし賃金は4倍にはなっていない
- 中途半端な自動化は不幸を招く
- 機械やAIがやりこぼしたクソ作業の尻拭いや、責任の所在を明らかにするための検査だけが人間にアウトソーシングされる
- テスラのハンドルに手を添える
- 運転の愉しみもなければ、完全に運転を肩代わりしてくれる快適さも得られない
- レジに搭載するには費用がかかりすぎる「バーコードを読み取るセンサーとアーム」「人型対話インターフェース」をより安価に補うための生体部品としてのレジ係
- テスラのハンドルに手を添える
- 単調だが注意を向け続けなくてはいけない状況の負担を減らすという意味では、中途半端な自動化にも価値がある
- 渋滞時の自動追従機能
- 機械やAIがやりこぼしたクソ作業の尻拭いや、責任の所在を明らかにするための検査だけが人間にアウトソーシングされる
- 対外的な効用や意義なるものをモチベーションにすると、自分の適応能力を超えて世の中のニーズが変化したり、AIに代替されたときに、実存的危機に陥りがち
- AI絵師バックラッシュ
- 『ラッダイトに学べ』は、事業者側にもブーメランでは?
- 著作権は「作り手の権利は道義上守られるべし」という義務論ではなく、文化的発展を促すために功利主義的に定められるルールセット
- スパムやフリーライドに溢れたり、過度な専有を防ぐために、技術や時代背景に合わせて細かくチューニングされていくもの
- 現状適法かどうかはどうでも良くて(事業者もアホじゃないので、予め調べているはず)、機械学習用にスクレイピングすることを意図的な法改正によってフェアユースとしたように、機械学習がこのような形で作り手の技芸の経済的価値を毀損したり、彼らを実存的危機に陥らせる可能性が明るみになった以上、著作権のあり方のさらなるチューニングは必要なのでは
- 個人的には、機械学習のためのコードは知財としてクローズドで良いので、モデルは自由利用出来るようになっていてほしい
- OpenAI/Stable Diffusionのようなモデルが良いのでは
- いや、色々問題も
- AI絵師バックラッシュ
- いかに早い段階から制作を自己充足的な活動とみなすことに開き直るか
- 「企業価値に貢献する」「みんなの笑顔がみたい」はあくまで効用をモチベーションにしている
- 旅行を代行してもらえないように、自己充足的な制作は代替され得ない
- 梅棹忠夫的ニヒリズム
- 『効率が倍になったところで、作業単価も限りなく半分に近づく』
