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title: 新千歳 PITCH原稿
date: 2024-10-23T05:18:04.000Z
updated: 2026-01-08T14:50:58.145Z
url: https://baku89.com/%E6%96%B0%E5%8D%83%E6%AD%B3_PITCH%E5%8E%9F%E7%A8%BF
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# 新千歳 PITCH原稿

### Terminology

- 路上観察学、考現学
  - [Eyes on the Street: Modernology and Beyond](https://aaa.org.hk/en/collections/search/library/eyes-on-the-street-modernology-and-beyond)という本があります
- 催奇性、奇形
  - 動物の胎児に起こる現象を指すteratogenesisよりは、植物が（アブラムシなどの食害によって）異常な成長の仕方をする現象であるfasciation（日本語でいうと帯化）の方を訳として充てて頂けたらと思います。

### スライド（仮）

<https://www.dropbox.com/scl/fi/83wvjqsrurd5qtk1hiugj/Light_CTS_Pitchkey.pdf?rlkey=2zxr5qjcmdj07qnb6vn6a9l0o&dl=0>

### 原稿（仮）

![](https://wp.baku89.com/wp-content/uploads/2026/07/scrapbox-6718f4c8e9cbed0e3e1c2d5b.png)

こんにちは。映像作家の橋本麦（はしもと ばく）といいます。

僕は実験映像やアニメーション、あとはプログラマー文化（Hacker culture）が好きだったんですが、これまで、ミュージック・ビデオ、コマ撮り、ライブパフォーマンス、インスタレーション、インタラクティブ作品などいろんなプロジェクトに関わってきました。ディレクションワークとしてではなく、できる限り個人の力で制作を完結するというのは一つ自分の中野テーマかもしれません。ちなみにこの映画祭ともそれなりに縁があって、過去にいくつかの作品で受賞したり、2018年でしたかね、ゲスト審査員などもさせて頂いています。恐れ多いのですが…。

時間が無いのでさっそく本題に映りましょう。

今回ピッチさせていただくのは『Light』という短編映像作品です。

一言でいうと、北海道出身の僕なりに再解釈した、ふるさとビデオです。

……というと誤解を招くので、もう少し細かくいうと、ミュージックビデオであり、路上観察学的ビデオエッセイであり、そして在野の映像作家なりの、アニメーション制作の研究開発です。

順を追って説明します。

もともとは2020年に、ドリームポップやエレクトロニカとかで有名な、Cuushe（クーシェ）というミュージシャン ― 今回長編でノミネートされた『化け猫あんずちゃん』（En: Ghost Cat Anzu）を共同監督された久野遥子さんとのコラボレーションでも有名ですね ― その、Cuusheさんが2020年に『FEM』名義でリリースした楽曲のためのミュージック・ビデオとして構想していました。

ちょうどこの頃はコロナ禍真っ只中で、だからという訳でも無いんですが、北海道に一時的に住まいを移していました。そんななかで、東京での生活を経て久々に観た地元の北海道の景観が、なんというかこう、とても新鮮だったんですね。日本なようで日本でないような。色んな意味で、ヘンテコなんですね。

こっからは「北海道あるある」なんですが、やたら広い歩道とか、青々とした風景を台無しにする交通安全旗。家はなんかカラフルだし、屋根の形とか変ですよね。で、卒業式の風景つったら、桜とかじゃなく、融雪剤混じりのジャリジャリの雪だったりしますよね。そういうのが、久々の北海道生活の中で改めて目に着くようになってきて、何なんだろなコレって思って地元の図書館で調べているうちに、それは「和人」として入植し、北海道の気候に適応した街区や住居様式を形作ってきた歴史など、色んなことが関係しているのが分かってきたんです。

北海道というと、観光客にむけた「よそ行き」の顔ってのがあると思うんですが、そうじゃない、いなたくて映えない地元の景観ってのを ― それは決して「魅力」ではないんですが、どこか愛おしく思えている自分が居ました。

そんな時期に、『Light』というシングルのアートワークのご依頼を頂きました。楽曲の印象や、このリリースがもつ凄く大切な文脈もあったのですが、男性の自分としてストレートに呼応するよりは、凄く私的な生活史、記憶のようなものを添えてみかったんですね。上京するまでの10代を過ごしていたおじいちゃん・おばあちゃんの家にあったものや、窓から見える山々の標高データをコラージュしてイメージを膨らませていました。そんな中で、この世界観を更に含ませる形でミュージック・ビデオにしようという構想が湧きました。

そうして途中までつくった映像のうち、冒頭の一分を流さしてください。

(1分映像)

ずっと空ばかり映ってて、何なんだこれって感じですよね。このフニャフニャは「催奇性」、つまり奇形を引き起こす性質を持っていて、このあと北海道街の風景に取り憑いて、こんな感じで変形、メタモルフォーゼさしてく、みたいなのを薄っすら考えています。けど、そんな筋書きみたいな感じで理詰めで考えて無くて、僕にとって退屈で鬱屈とていて、だけどそれなりに愛着もある故郷の風景を、今のうちに言葉じゃない形で、ビジュアルに綴っておきたいと思ったんです。ビデオエッセイって呼んだのはそういう意味です。

制作しはじめて分かったのは、「違和感」のようなものを表現するのに普通のアニメーション・ツールだと不十分だということでした。そこで、VFXの流体シミュレーションなどで使われる特殊なソフトウェアを転用するために、プラグイン開発から始めることにしました。ひたすらトロントの開発会社にバグ報告や機能追加要望を出したり。新しいバージョンに僕が提案した機能を取り込んでもらえたりしたこともありました。だけど、あれよあれよという間に半年、一年とたち、気づけば長期制作になってしまいました。だから、この制作はアニメーションづくりでもあると同時に、個人作家による3Dアニメーション表現の研究開発とも考えています。この制作を通して培った知見や道具を、広く共有していけたらな、と。

ところで、これってピッチなんで、一応支援額の使途について触れたほうがいいですね。事務局のディレクターの方にも念を押されたんですが。すごく正直なところをいうと、これからの実費として必要なものは無いんです。ロケも終わっていて、あとはひたすら2, 3ヶ月と時間をとって動かし続けるだけなんで。教科書的なことを言えば、まさに事務局からのメールにある通りです。本音を言えば4, 50万と投入した自己資金を回収したい。だけど、リリースから四年と経ち、今更フル尺のビデオをつくったところでプロモーションとしての体を成していないので、今回の30万円については、僕自身の作品のための「楽曲提供費」として、Cuusheさんや所属レーベルの flau recordsに丸ごとお渡しする予定です。

そんなこんなでちょうど10分というところでしょうか。

最後にショートエディット版を流して、プレゼンテーションを締めさせて頂きたいなと思います。

（流す、20秒ほど）

ご静聴ありがとうございました。
