3Dプリンタについて
3Dプリンタを買ったので諸々メモ。機種はPrusa i3 MK3S+。
紙の組み立て説明書よりWebの方が見やすい。ダラダラやったので15時間程度かかった。組み立て済みのが+4万なので、時間がない人はそちらを。というか、Out-of-the-boxな(箱から出してすぐ使える)Adventurer 4あたりの製品を買うのがオススメ。3Dプリンタって何かと微調整に時間を溶かすものなので、2人日を気まぐれに捻出出来ないほど多忙な方はDMM.makeに外注するのが良いのでは、とも。断言はできないですが。ただ個人的には、自分で組み立てるだけの意味はあったと思ってる。仕組みが分かるのでメンテしやすいとか、3Dプリンタに使えるだけの剛性を出す設計のエッセンスが分かるとか、メリットは色々。(Prusaの樹脂部品の生産にはPrusa自身が使われている)ジェダイはライトセーバーを手で組み立てねばならないように、CNCデバイスを弄る上でリニアスライダーを手で組み立てる経験は通過儀礼として重要なのでは、と思ったりする。
スライサー(3Dモデルからヘッドの動かし方のデータ = Gコードを吐くためのツール)は Prusa Slicer。Slic3r というオープンソースツールのフォーク。Prusaや主要メーカーに対応したプリセットが便利。初回で上手く使えた。
使っているフィラメント
- PLA
- PETG
- OVERTURE PETG ブラック
- OVERTURE PETG トランスペアレント
- あまり透明にはならない。積層高さを広めに取るのが良さそう。
- PrusaのキットについてたシルバーのPLA
使い切れないスプールが貯まるのが嫌なので、グレースケール系のマットめのやつを。PETGは3Dプリンタ自身のパーツや強度を必要としそうなものに使おうと思って。ただ、マット系があまり無い、糸を引きやすいなど、今の所あまりメリットを見いだせてない。キックボードのパーツにPLA使ってる人居るくらいだし、PLAでゴリ押し出来るんじゃ? と思い始めている。
その他持っててよかった
- 替えノズル, クリーナー, ピンセット
- リューター – 要らないとの意見もあるが、良かった。適当に削ったりやすったり。
- 安全メガネ – リューターを使う時に。
- ニッパー
- 適当な細長いヤスリとか。リューターで済むっちゃ済むけどアガる
- 樹脂製スクレイパー
- 真鍮ブラシ
- M6 レンチと小さめのモンキーレンチ: ノズルを変えるのに必要
- ペンチ、六角レンチ、プラスドライバー、スティックのりはPrusaの組み立てキットに一応ついてくる
持田寛太オススメ
OctoPrint
Raspberry Piを使うことで、WiFi越しにデータ送信・モニタリングできる。これはPrusa以外にも使えるらしい。オススメ。以下を参考にセットアップした。
- Piへのイメージの書き込みや初期設定
- “Configure RPi Zero W GPIO” の手順を踏む必要もある
Zeroだと本体に直接くっつけられてコンパクトなのだが、僕が持ってるものがピンヘッダ取り付け済みだったので、無理やりジャンパワイヤで接続。危ない。あと、プロセッサが貧弱なので、3B以降かZero 2 Wを使えとのことだが、Zero Wでもなんとか動いた。Zero 2 Wの日本発売が待たれる。


以下、Zero Wでも動いたオススメプラグイン。インストールは Setttings(歯車アイコン)→ Plugin Manager → +Get Moreから。
OctoPod (OctPrint-OctoPod)
iOS向けの監視アプリ。もちろんモバイルからOctoPrintのWebインターフェースを開けば事足りるのだが、表示が若干軽かったり、印刷終了を通知してくれたりと何かと便利。OctoPi, iOS双方にインストールし、iOS側からAdd Printerをする。ローカルネットワークを検索してくれて、OctoPrintへのログイン管理画面のIDPWを打ち込めばあとは勝手に連携してくれる。
PrintTimeGenius
プリントの残り時間をより正確に予測してくれる。PrusaSlicerはGコード中に進捗情報を埋め込んでくれるので(M73)、それを参照できる仕組みが欲しい。
OctoprintEverywhere
家の外からリモートアクセスできる。OctoPodとも連携可。
カスタマイズ
マジで沼。
うまくプリントできない時
ヘッドが汚れてると糸を引く!!
ファーストレイヤーが定着しない
- ベッドをキレイにする
- 食器用洗剤でキレイに
- ベッドをアルコールでキレイに拭く
- ベッドにスティックのりを塗布
- わりと効果はある
- つけすぎてベッドが凸凹すると逆効果に。
- Calibrate First Layer Cal. で Live Adjust Z を調整
- Calibrate Z Axisを実行
- ノズルをきれいにする
- Brimを追加してみる (by 持田寛太)
- 効果あり
- First Layer Heightを.3mmとかにしてみる
- 効果あった気がするFirst Layer Feedrateを遅めに (by 細金卓矢氏)
- 結構利いた
- First Layer時のノズルとベッドの温度を(フィラメントの耐用範囲内で)少し上げる
- あまり差が分からず
- コールドプル
- 実際そんな使い込んでないので
ところどころに塊が付く
Extrusion Rateをほんの少し下げてみる。0.99 – 0.97 とか。
Scarring
トップレイヤーが波打つ現象。糸引きが原因か? いや、反りが原因でした。