Baku Hashimoto

橋本 麦

知識

知的好奇心はきっかけにしか過ぎないと思います。
それこそが学問の本質でありモチベーションだ、
という人がいます。
基礎科学のような分野は例外かもしれませんが
知的好奇心のみに突き動かされて
知識を吸収するのではいま一つ足りないと思うのです。

知識は大きく二つの面で役に立ちます。
「自分の身になる」ことと
「他人に貢献する」こと。
経済用語を知り、ニュースをより深く理解できることは
前者。
それを子どもにも分かりやすく解説できるのは
後者にあたります。
知的好奇心から知識を得る、ということは
確かに自分の「知りたい」という欲求を満たすことが出来ますし
自分の日常体験もより豊かになりますが
一方でそれを誰かの役に立てるという意識の欠如をもたらすと思います。

個人の持っている能力って
それが他者に還元されて初めて評価されます。
もちろん評価が全てではありませんし
知識を蓄えること自体は依然として素晴らしいことには変わりありません。
ただ、自分の為だけの知識を身につけるばかりで
「僕はいろんなコトを知っているんだ」
という自尊心だけが膨れ上がっていく。
それをアウトプットしようともせずに
周囲から真っ当な評価が得られないことを嘆き、
或いはその自尊心から他人を蔑視するようになる。
そんな負のスパイラルに陥るべきではないと思うのです。

言い過ぎのようにも思えますが
こういう人って実際にいます。
僕もこのタイプです。
自覚してからは大分治ってきたと思っていますが…。

知識は価値そのものではありません。
知識を得ることは、価値を生み出す可能性を手にすることに過ぎません。
だから、勉強するにつけても
「自分は学んだ」という安心感に浸ること無く
そこから何を生み出していくかを常々考えていくようにしたいと思っています。
頑張ります。